ITコンサルジャンキー

ITコンサルが日々感じたことをネタにしたりしてます

2010年02月

大企業崩壊

  
このエントリーをはてなブックマークに追加 
トヨタがリコール問題でアメリカからかなりのバッシングを受けていますね。
金融危機の影響で、ただでさえ海外の需要が下方傾向にあったトヨタのような輸出産業が低迷するのは日本の経済にも少なからず影響を及ぼすでしょう。
そもそも日本の景気は輸出の好況を足がかりにしていくものなので、その種火がつかないとなると、日銀がどんなに頑張ろうと景気回復は難しくなるでしょう。
現代は大企業でも倒産するリスクは存在します。
現在も就職活動をする学生にとっては大企業が人気のようですが、彼らは本当に40年後もその大企業が存続すると信じているのでしょうか。
終身雇用が日本企業の伝統と見る見方が広まっていますが、これは間違いです。
もともと技術者(労働者)は、働く場所を転々として技術を磨いて、独立していくといったパターンを取っていました。
終身雇用が実現したのは高度経済成長の下、労働力を総動員して成長をした大企業のみです。
この雇用形態は成長が右上りしているときは、非常に効率的なものでした。
企業内で労働者を熟練させ、その流出を防ぐことができるし、若手の頃は安い給料で我慢して将来の給料に対して貯金をしていくことで人生設計がしやすく、会社に対して忠実な人間を育てることができました。
しかし、現在は状況が変わってきています。
大企業のような大きな図体は変化が早い現代において反応が遅い恐竜のようなもので、ようやく態勢を変えたところでもはや、その状況はまた変わっています。
しかも、感情論のみを優先している派遣労働の規制など労働流動性の硬直化や、中年正社員の既得権保護の影響で、完全に身動きが取れなくなってきています。
ネットインフラが低価格で実現出来る現代においては、オフィスも持たずに数人で事業を行う方が明らかに有利です。固定費のコストが削減でき、通勤地獄に悩ませることもなく、時代の変化にも柔軟に対応出来ます。報酬はプロジェクトごとに受け取ることができるので、固定給に依存してイノベーションを抑制することも避けられます。
こういった事業形態を考えると、さぞかし忙しく働かなくてはいけないと考えてしまうのが日本人です。
しかし、それは労働時間がそのまま収入(収穫)に影響する昔の農業的な産業の話であって、インターネットの普及で限定費用はますます低く抑えられるようになっています。
大事なのは収益モデルとアニマルスピリットであって、リスクを伴いますが、私的には今の状況で大企業に就職する方が、若手の頃は技能も身につかず会社ネームブランドのおかげで仕事ができてしまうので、よっぽどリスクが高いと思います。

税金を納めるインセンティブを高める方法

  
このエントリーをはてなブックマークに追加 
わりと思いつきなので、こまかなツッコミどころには目をつぶって欲しい。
いまの日本の所得税は金持ちに負担の多い累進課税です。累進課税という制度自体には私もある程度賛成ですが、はっきりいっていまの政府に多額の税金を払っても良い気持ちにはなれないのではないのでしょうか。
そこで私が考えたのは、税金のポイント制。
エコポイントの改良版のようなものです。
エコポイントは環境に良いとされる家電を買うとポイントが貰え、そのポイントをポイント数に応じて商品券等に交換できる仕組みです。
交換できる商品は、ある程度決まっています。
これを税金に応用するのです。
払った税金の額に応じて、ポイントが割り振られます。そのポイントを使って、使われて欲しい税金の使い道に投資できるようにするのです。ポイントの使い道はある程度、限定的にしておきます。
また、ポイント制による市場の失敗を招きそうな分野においては、政府が一定額徴収しておきます。
この制度の問題点としては、もともと限定されているポイントの使い道を決めるのは政府なので、政府の利権が絡んでしまう可能性がある。
投資されるポイントが分散されることにより、どれも中途半端な予算になってしまう。
等が考えられます。
しかし、少しでも税金を納めるメリット(特に高所得層)を上げなければ、彼らは日本を脱出してしまいます。
これは法人税にも適用できると思います。
しかし、日本では規模が少し大きいので、まずは道州制を導入することがこの場合は先決かもしれませんね。

効果的な速読とは

  
このエントリーをはてなブックマークに追加 
前回のエントリーでも書きましたが、小飼弾の影響で最近、速読について考えていました。 ここで、私の私感も交えつつ速読についてまとめたいと思います。 まず、大前提にあるのは早く読めるのと理解出来ることは全く別物だということ。 言葉(文字)のみを理解しても、書いている内容を理解することの間にはギャップが生じます。 例えば、   銀行部門の行う信用創造が過小なものであれば、決済手段の不足から取引活動の円滑な遂行が困難になり、経済活動の収縮が帰結してしまう。(現代の金融入門より引用) この分は単語としては難しいものはない。しかし、経済に精通したことの無い人がこの分を理解することは容易ではないだろう。 つまり、難しい内容の文章は遅読が必要になるということです。 まさに、捨て左折ならぬ捨て遅読です。 厳密には遅読というより、頭の中でイメージを固める時間です。 いったん、しっかりしたイメージを描ければ格段に本を読む速度も上がっていきます。 速読の近道は、基本構造を徹底的に頭に叩き込むことかもしれませんね。 なので、若いうちに幅広い種類の本を乱読することをおすすめします。 しかし、世の中には正しいことが書かれていない本が多数存在しますので、まずは自分の信頼できる書評ブロガーを見つけることが先決です。

臆病者のための株入門 橘玲

  
このエントリーをはてなブックマークに追加 
臆病者は株には向いていない。 なぜなら、リスクをとらなければリターンは得られないからだ。 株は競馬やパチンコよりも少しだけ利益率の高いギャンブルなのだ。 臆病者は株の世界から撤退を余儀なくされる。 本書を読んだ者以外は。 この本は「リスクは取りたくないけど株とかやってみたい」といった、脳みそが溶けてるとしか思えない人に福音をもたらしてくれるだろう。 テクニカルな部分の説明は極力排除されてい上に非常にわかりやすい。 臆病者の上、本書を理解できなければ株の世界から身をひくのが得策だろう。 もっと詳しく株を知りたくなった人は、こちらもあわせて読むと良いと思われる。
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方 ダイヤモンド社 2006-12-08 売り上げランキング : 2859 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools
臆病者のための株入門 (文春新書)臆病者のための株入門 (文春新書) 文藝春秋 2006-04 売り上げランキング : 3806 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

循環を理解する

  
このエントリーをはてなブックマークに追加 
あらゆるものは循環している。 資本主義は循環の上で成り立っているし、生命だって循環している。 ものすごくお腹が空いた時に食べるご飯は格別です。 休みの前日に疲労困憊した体で眠りにつくのも気持がいいもの。 つまり、人にとって最高なのは満腹でいる時や、体力満タンの時ではない。 リカバーしている時間が最高なのだ。 しかし、至福のリカバーする時間を体験するためには、そうでない時間が必要不可欠である。 感情も然り。 辛い練習を乗り越えて試合で勝ったとき、辛かった分だけ喜びが増してきます。 食欲や睡眠欲は日常的なものであり、予測も可能な循環であるが、 時には予測不可能な循環が生まれることもある。 宝くじに当たったとか、こけて骨折したとか。 スタートの感情は幸・不幸どちらにせよ、そこから循環は生じてしまいます。 宝くじに当たったは良いものの、使う度お金が減っていって不安になる。 骨折して不便な生活を強いられてしまうが、治るにつれて走ったり出来るようになって楽しい。 ある意味、この循環はゼロサムゲームなのかもしれません。 だから、不意に起きた不幸な出来事を安易に呪ってはいけない。 その出来事は、あなたを大きな幸せへと導いてくれるプレゼントなのだから。
  • ライブドアブログ