ITコンサルジャンキー

ITコンサルが日々感じたことをネタにしたりしてます

2010年03月

市場と感情の経済学 書評

  
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本書の優れている点はアノマリー(例外・変則)に焦点を当てていることである。 人気の本である「予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 」の前進的な本ではないだろうか。 日本語版でも1998年の刊行であるが、今読んでもモデル的に古い印象はない。 サブタイトルにも書いてある”勝者の呪い”を徹底的に理解するだけでもビジネスの幅が広がりそうですね。マーケティング等を仕事としている人にとっても必読ではないでしょうか。
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ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか  書評

  
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日本人は、しばしば欧米人によるルール変更をずるいと感じてしまう。 本書でも紹介しているが、私にも記憶にあるのが”スキージャンプの板のルール変更”だ。 当時は、ワイドショーなどでも取り上げられ、ずいぶん話題になっていたように思う。 いつもルールを変えるのは欧米人だ。 しかし、そんな不公平を嘆いてもルールは変えられてしまうものだし、建設的な対処ではない。 日本人にはルールが実情に合わなくなったら変更する柔軟性が求められている。 だが、意識の底ではルールは頭のイイ人やその組織の上部にいる人達が作るものであって、天から降ってくるような感覚を持ってしまっている。 そして、それから逸脱しているひとをみると激しくバッシングしてしまう。 もはや思考停止をしているとしか思えない行動である。 ゲームのクリエイターになるのかプライヤーで甘んじるのか。 本書を読んで考えてみては。
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お金についての考え方

  
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ホリエモンがよく新・資本論 僕はお金の正体がわかった (宝島社新書)著書の中で、”お金は信頼を数値化したもの”と言っている。 最初にこの言葉を聞いたときは、何となく理解出来るな。くらいだったが、最近はそのことがはっきりと理解できた気がする。 一番わかりやすい例は芸能人だろう。 この前、テレビを見ていたら島田紳助の番組で、何人かの芸能人がそれぞれ売りたいものを用意して深夜のテレビショッピングに出演し、その売上を競うという趣旨の企画をやっていた。 そこで若槻千夏が自身のブランドであるWCの福袋を売ったところ、そのテレビショッピングにとっては過去最高額である3千万円以上の売上を出していた。 これも信頼のひとつだろう。 福袋の中身は、洋服としては賛否がわかれそうな(主に否)内容だったにも関わらず、この売上をたたきだした。 若槻千夏は自分と同じくらいの年の自由な生き方を求めている層の心を確実につかんでいるということだ。その層は人口比からすると少数派だろう。しかし、支持層の熱い信頼を得ているのでビジネスとしても成功している。 支持している人は、彼女と同じ服を来て大きな満足を得られるので、喜んで対価としてのお金を差し出す。 そこから得られる洞察は、 自分の信頼を集める層をある程度限定する。 支持してくれる人を喜ばせる。 できるだけ多くの人に知ってもらう ということだと思った。 このことを普段から意識して生活していくことで、せっせと貯金をすることなくお金を生み出し、同時に満足感も得られる人になることができるだろう。

SEのフシギな職場 ダメ上司とダメ部下の陥りがちな罠28ヶ条 きたみりゅうじ 書評

  
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著書の実体験を基にして、ダメ上司ダメ部下を描きつつ、そう陥らないための反面教師として使える本。 SEの職場に限らず、どの職場にもいそうな人が描かれている。 ダメとそうじゃない人の境界線はどこにあるのだろうか。 ビジネスの場合に限っては、その人によって価値が生まれるかどうかで決まる。 どんなに人のことをけなす上司でも売り上げナンバー1だったら、できる上司に分類されるのか。 否。そのけなしによって優秀な部下がやめていったりしたら、会社の生産性は下がるので結果的にマイナスになる。 自分の感情を押し殺してでも、ビジネス書に書いてあるような”できるビジネスマン”を演じるのはできる社員に分類されるのか。 否。そのストレスによって一番大事な自分という資本を失いかねない。 人はそれぞれ嗜好や目的が違うので一概にできる上司・部下を決定することはできないし、判断することもできない。 ただ、会社は組織力だ。個人の力よりも組織の力が圧倒的に大きい。 個人は個人としての最適解を求め、マネジメントする人が組織としての最適解を求めていく。 そう考えると人材マネジメントは難しくダイナミックな仕事であると感じる。 そんなことを考えていたら、最近公開されたばかりの「マイレージ、マイライフ」を観たくなってきた。

借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記 書評

  
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内容は重いが、さらっと読めるし、不動産投資にまつわる重要な情報が散りばめられている。 これから、不動産に限らず投資を始めようとしている人には、ぜひおすすめしたい。 そして、お金が欲しくて安易な金儲けを探している人や、雑誌のFXの成功や株の成功の話を見て、ひと山あてようとしている人も読んだ方がいいかもしれない。 この世の中に簡単にできる金儲けなどない。 あったら、とっくに頭のイイ人たちがすでにやっていて、あなた方がやろうとする頃にはあまり儲からないようになっている。 一番簡単にお金を作る方法は、自分の得意とする分野で社会の富をより増やすように仕事をすることだ。自分の好きなことをすると、もはや仕事と遊びの垣根は取り払われる。 少し話がそれてしまったが、詐欺的な金儲けの話が充満している現代ではいい刺激となる一冊だろう。 a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4479771336?ie=UTF8&tag=yoshiaki0831-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4479771336">借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記
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