ITコンサルジャンキー

ITコンサルが日々感じたことをネタにしたりしてます

2010年06月

今後10年の働き方の変容

  
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現在、日本は長期的な停滞に悩まされている。最近就任した管首相は小泉内閣のときに推し進めた政策を「行き過ぎた市場原理主義」と言い、当時の経済を担当した竹中大臣を批判している。池田信夫氏もいうように竹中平蔵氏はいたって「ふつうの経済学者」であった。彼や小泉元首相のおかげで日本の平均株価はそれ以前に底をうった値の2倍以上に回復し、失業率にも改善が見られた。むしろ、小泉首相の後に続いた安部首相や麻生首相によって、それまでの流れが崩れ、そこにかぶさるように金融危機が発生してしまったため、以前の姿に逆戻りしてしまったわけである。

働き方の変化
長期停滞に陥っている一番の原因は”雇用流動性”の低下である。技術革新によって雇用は常に流動し、成長分野に人員や頭脳を集めるのが理想の形は言うまでもない。しかし、日本は高度経済成長時にできあがった”終身雇用”を日本の伝統などと勘違いをして正社員の既得権を守り若者に参入しづらい構造を作り上げている。ここで簡単に雇用流動性の原理を説明しよう。

大昔、日本の人々は農耕をして自足自給の生活を送っていた。その中では、”豊かな土地”と”労働力”(つまりは人の数)をもつ者が力を持っていた。
そういった生活の中で徐々に農耕をするための技術が高くなっていった。道具がより最適化され、例えば今まで100人がかりで行っていた作業が30人で住むようになってしまったのである。
また、交通技術の発達により他の集団ともののやりとりをする貿易が始まった。

そこで先ほど技術革新により不要となった70人はすることがなく遊びほうけていたのだろうか。
そんなことはなく、新しい仕事を発見し、生活をどんどん豊かにしていったのである。

現在では生きるために必要な労働力はおどろくほど少なくなってきている。
そして、仕事の多くは廃業といっていいほど生活していく上では贅沢なものを作り上げている。

少し話を戻そう。
先ほどの余った70人とは言わば、失業者である。
彼らが、既得権に縛られ働き続けたらどうなっただろうか。
新しい、産業が発達することもなくもしかしたら未だに農耕をして自給自足の生活を送っていたかも知れない。

今の日本はまさにこのような状況である。
企業の労働者は組合をつくり、一度採用したら解雇しにくい仕組みを作り上げてしまった。
そんな中では雇用の流動性は保たれるはずもない。
それに追い討ちをかけるようにグローバル化の流れで新興国の安い労働力が豊富にある。
そうなると、日本人の正社員を雇うことを企業が拒み、海外移転して中国やインドなどの安い労働力をつかうようになる。

技術の変化

技術と働き方は相互に関連しあっている。農耕では機械化によって大幅に効率化されたし、オフィスではPCによって多くの雑務が解消されていった。最近では、スマートフォンやタブレット端末の台頭やgoogleなどの企業が提供するIaaSが技術の変化の代表である。
これらの技術の変化は具体的にどのような変化をもたらすのか。
IT化に伴う情報技術革新は商品やサービスのメニューを変えただけでなくビジネスプロセスそのものに変化をもたらした。
1つの企業がいくつ者機能を丸抱えにするよりもそれぞれの企業は特定小数の機能に業務を絞り込み互いに分業体制を組むといったあり方をより効率的なものにし、分解を促進した。

最適な企業規模とは
最適な企業規模は行う事業によって異なるのが普通だ。トヨタみたいにグローバル的に物を販売する会社は規模も大きいし、逆にトヨタに自動車の部品を売るような企業はニッチな市場で動いているので企業規模は一般的に小さい。
池尾和人氏によると最適な企業規模は
・内部コスト(管理コスト)
・外部コスト(取引コスト)
の総和を最小化する規模であるといえる。
一般的に考えて、小さな企業では会社内での情報伝達や意思決定に対するコスト(内部コスト)は小さい。その代わり、自社でやれることが少ないために多くをアウトソースしなければならなくなり外部コストが増大する。
大企業の場合はこの逆が当てはまる。

情報技術革新は内部コストと外部コスト両方を下げる働きがあるが、一般的に後者を下げる働きのほうが強い。
そうすると企業の規模というのは小さくなっていく傾向にある。

長くなってしまったので続きは次回

電子書籍の動向

  
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2010年は電子書籍元年と言われている。Kindleやipadの台頭によって、電子書籍に対して注目が集まっているからだ。私自身は以前からiphoneで電子書籍の本を読んでいた。その時感じた、「本を持ち歩かなくても手のひらで本が読める」という快感は忘れられない。私を含め読書好きにとって紙の本は愛着のようなものがあるが、増えることに負担が掛かる“不動産コスト”を考えると維持費がかなりかかる。そんな中、電子書籍はかつてのCDで聞いていた音楽がデジタル化によって不要になったように物の所有を減らしてくれる。CDをitunesに入れるように、本好きの間ではスキャナと裁断機によってPDF化してPCに保存する「自炊」がブームになっている。これは所有するする書籍の量に比例するように効用がある。 電子書籍化が遅れている日本で紙の本は活字情報を伝える“紙プロトコル”に成り下がってきている。これは非常に効率の悪い情報伝達である。それに加えて、このまま日本の出版社業界が電子書籍化を拒むような態度をとっていると、著作権を振り回した結果P2Pで違法ダウンロードが主流になってしまった音楽のように産業自体の存続が危ぶまれる。そもそも本の著作権は出版社に無いので書き手が電子書籍を求めた場合存続できる可能性は無いだろう。音楽を例にとると、有料でもitunesはダウンロードのしやすさやブランド力等から利益を出している。消費者が求めているのは無料ではなく、有料でも使い勝手の良い環境ということの証明でもあろう。 今の時代は多様化の時代である。電子書籍の今後を考えるうえで、多様化というキーワードは欠かせない。私の予想だと紙の本が完全になくなることは無いと思っている。紙という媒体が好きな人もいるし、好きな本は紙で持っていたいという層が必ずいるからだ。それに加えて、今まで本を読んでいなかった人が電子化によって本を読むという現象も起こりにくいと考えられる。これは音楽を聴かない人がipodが普及することによって音楽を聞くようになるかという話と同じことである。そもそも、活字というジャンルで考えるとblogやtwitter、携帯小説等の普及で読む機会は格段に増えている。それに加えて活字情報の多様化の流れは止まらない。本という媒体では印刷コストや流通コストがネックになり、ある程度まとまった形の情報でしか販売できなかった。これが原因で、字数を埋めるために無駄な情報をだらだら欠かれている本は少なくない。電子書籍はこういったコストをかぎりなくゼロにまで下げてくれる。それによって活字のパッケージ化がすすみ、一冊ではなく一章単位で販売することも可能である。今後さらに注目されると思われるのが“メルマガ”である。メルマガはそれに適した販売スタイルである。一旦登録してしまえば心理的に脱退する人が少ないので月額課金することによって、うまくいけばかなりの収益が見込める。本のように売れ残りに対する損失も無いのでリスクも少ない。 別のビジネスモデルとしては、購入した電子書籍をWeb上で閲覧・管理できる仕組みだ。アゴラブックスがこのビジネスモデルの代表である。Web上で管理できるので、ネットがつながるものであれば読む端末を選ばない。端末の多様化にも対応したスタイルというわけだ。このように電子書籍の今後の動向としては、ipadやkindleで読書をするというスタイルだけでなく活字情報に触れる入り口が広がっていくと予想される。 電子書籍化は活字産業の発展というよりは産業構造のシフトという要素が主である。プログラミング言語のような本はレファレンス本に近く、紙媒体のほうが使い勝手が良い。 むしろ、土地代の高い都心で書籍による多くの不動産コストがかかっている“ネットカフェ”はipad一台で不動産コスト改善・PC設備の不要・書籍の管理が一気に解消されるのでビジネスも出るとして今後注目している。

睡眠8時間とか1日3食とかって・・・

  
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ホリエモンがツイッターで繰り返し質問される自身の睡眠時間にしびれを切らしてこんな記事を書いていた。 睡眠時間の重要性 僕自身も良く寝る方であるが、それは最近の話であって少し前までは朝から昼前にかけて4時間しか寝ないことが多かったし、寝る時間もまちまちであった。それでも体調は快適であった。 そもそも決まった時間に寝なきゃいけないとか健康のためには8時間睡眠とかに踊らされすぎじゃないだろうか。 人の睡眠時間を聞いて何になるのだろうか。 自分の睡眠時間を計算して何になるのだろうか。 結局は自分が快適であればそれでいいと思うんだけどな。 そいえばサッカー勝ちましたね。 それ関連で良いツイート RT @inve333 @YoshiKATO @mabou77 「ぼくは大人になったら、世界一のサッカー選手になりたい、と言うよりなる。世界一になるには、世界一練習しないとダメだ。だから、今、ぼくはガンバッている。今はヘタだけれどガンバッて必ず世界一になる。本田圭佑 小学校の卒業 効率化とか最適化とか色々考えてしまうけど、根本的に大事なのはこういうメンタルなんだと改めて感じさせられました。 サッカー選手とかアスリート選手の日々の考え方やメンタルの持ってきかたはビジネスでも学べる部分は大きいなあ。

iphone4 使用感レポート

  
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オンラインストアで購入。 予約が殺到して、一時予約ができなかったりと紆余曲折あった(現在も)iphone4ですが、私の手元には今日ようやく届きました。 そこでざっと触ってみた感想を。 美しすぎる解像度 これは、かなりの進歩です。解像度は数字ではなく実際に体感してみるのが一番です。iphone4を15分ほど触ったあと、iphone3Gを触ったのですが、もうorz・・・今買う予定がない人はiphone4には触らない方が良いかもって感じです。確実に欲しくなることでしょう。 カメラの起動も解像度も格段に上がっています。フロント部分にもカメラが付いて、彼女との2ショットを撮る時に当てずっぽうにシャッターを押していた行為から卒業できます。そして、ビデオもかなりきれいです。これ一台あれば、本当にカメラもビデオカメラもいらないにではないでしょうか。 Webもyoutubeもさくさく動く 3Gから4に変えた方は感動せずにはいられないでしょう。3GSから変えた人はどうなのかわかりませんが、ネットサーフィンの待ち時間やyoutubeのロード時間のいらいらから解放してくれます。いままでどれだけロードに無駄な時間を過ごしてきたのだろうか・・・一日5分程度費やしていたと考えると5×365で1825分=30.4時間くらいは無駄な時間だったのですね。少なくとも25時間分くらいは情報収集に当てる時間に変わりますからその情報差はかなりのものですね。 便利なマルチタスク ヘビロテアプリやWebページは今まで開いたり閉じたりするのがとりあえず面倒でした。でもマルチタスクのおかげでこれもまた解消。マルチタスクとフォルダ機能でiphoneをよりスムーズに操作できるようになりました。 買わない手はない 総括するとこのデバイスを16ギガだったら実質負担額0円で手に入れれるのですから買わない手はありません。中高生は親に交渉して無理をしてでも買いましょう。大学生以上は無理をする値段でもありませんから、早く変えることをおすすめしましす。実際ipadだって高校生でも余裕で買える値段なのに購入を迷っている大人はいかがなものかとtwitterとか見てて思います。全く欲しくないのなら良いですが、欲しい人は悩むポイントがどこらへんにあるのでしょうか。 早く、この革新的なニューデバイスを手に入れて先行者利益をむさぼりまくりましょう。 もっと詳しい仕様感は弾氏のブログで。 twitter follow me!

イノベーターになって先行者利益をむさぼりまくれ!

  
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今思い返してみると、大学時代から僕は物を買うときは”予約”で買うことが圧倒的に多い。 そもそも物欲があまりないのでガラクタみたいなものはほとんど買わない。 家のなかは驚くほど物が無く、まさに藤沢数希氏が予測しているウサギ小屋2.0の先駆けである。 大学時代は服にはまっていて、行きつけのセレクトショップでjuliusの服をコレクションの後の受注会で毎シーズン最低15万円以上は買っていた。だいたい9割は実物を試着しない”予約”での購入であった。 最近ではipadを真っ先に”予約”で購入したし(本当はアメリカで誰かに買ってきてもらおうかと思っていたのだがorz)先日iphone4も”予約”した。 興味のある本は立ち読みで中身を確認なんかせずに、アマゾンで”予約”で購入している。 なぜ、予約買いをするかというと、早く手に入れたいという衝動の他に理由がある。 理由の前にイノベーター理論というものをご存知だろうか。 イノベーター理論は簡単に言うと商品を買う人を時期に応じて5つに分類したものである。 上記のリンクより抜粋 イノベーター(Innovators:革新者): 冒険心にあふれ、新しいものを進んで採用する人。市場全体の2.5%。 アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者): 流行に敏感で、情報収集を自ら行い、判断する人。他の消費層への影響力が大きく、オピニオンリーダーとも呼ばれる。市場全体の13.5%。 アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者): 比較的慎重派な人。平均より早くに新しいものを取り入れる。ブリッジピープルとも呼ばれる。市場全体の34.0%。 レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者): 比較的懐疑的な人。周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする。フォロワーズとも呼ばれる。市場全体の34.0%。 ラガード(Laggards:遅滞者): 最も保守的な人。流行や世の中の動きに関心が薄い。イノベーションが伝統になるまで採用しない。伝統主義者とも訳される。市場全体の16.0%。 これを基に考えるとイノベーターはそれ以降の97.5%の人よりも商品の利益を早く受け取ることができます。アーリーアダプターを含めたとしても83%の人よりも利益を早く受け取ることができます。 誰でもわかることだと思いますが、例えば徒競走で競争するには足を速くするかのが至極全うな方法です。しかし、ビジネスの世界ではスタートの合図というものが存在しません。 それなら、他の人より早くスタートすれば勝つ確立は格段にあがります。 これを予約買いに当てはめてみましょう。 イノベーター以降の人は商品を買うとき何を参考にしているのでしょうか。 それはイノベーターのレビューです。 本を予約買いしてすぐ書評を書けばアフェリエイトで稼ぐことも可能でしょう。 服を予約買いしていれば、ある程度おしゃれが分かる人にとっても’おしゃれ’として信頼を得ることができますし、気に入らなければほぼ定価で売ることもできますし、ショップの方からも手厚くサポートしてもらえたりしちゃいます。 新しいガジェットは便利になっているから出ているのであって、他のものよりも先行者利益が顕著です。iphoneで移動時間を消滅させ圧倒的な情報強者になることもできますし、ipadを早い段階から使いこなしていることで、服同様、買いたい気持ちを持っている人から信頼を得ることもできます。 新しい物を買うときにコストを考えてしまう人は費用対効果をあげる方法を考えればいいだけです。 ipadの5万円なんて即効で回収可能です。 みなさんもどんどん新しい物を手に入れ、イノベーターになり先行者利益をむさぼりましょう!
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