ITコンサルジャンキー

ITコンサルが日々感じたことをネタにしたりしてます

2011年01月

27歳知識ゼロからの25分でわかる決算入門

  
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27歳知識ゼロからの25分でわかる決算書入門
決算書入門とかバランスシートの見方といった本は今までの何冊か読んでいたが、早く本書に出会いたかった。もちろんこの類の本だと岩谷誠治さんの12歳でもわかる!決算書の読み方とか借金を返すと儲かるのか?もかなり良書ですが、その二つに足りていない部分を補って余りあるくらいの仕上がりになっている。

ビジネスマンとして最低限の知識であり、持っていたら即使える知識ですので、本書を繰り返し読んで正しい知識を身につけましょう。

今さら聞けないクラウドの常識・非常識

  
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今さら聞けないクラウドの常識・非常識 (新書y 223)

今年の流行語大賞にノミネートされてもおかしくないくらい、クラウドという言葉が使われました。新聞でクラウドという言葉が出なかった日は無かったのではないかと思うほどです。
しかし、言葉だけが先行して流行ってしまって、バズワード化してしまった部分がありました。何となくの意味は分かっているんだけど、詳しく聞かれると応えられないというビジネスマンはぜひ本書を読んでいただきたい。
小難しいことは一切書かれていないので、非常に読みやすい内容になっている。

【構成】

Chapter1 クラウド・コンピューティングとは何か?

Chapter2 クラウド・ネイティブ企業が推し進める戦略

Chapter3 クラウド時代に向けて大きく舵を切るIT業界

Chapter4 クラウドの利用が進み始めた日本

Chapter5 クラウドのダークサイド

Chapter6 国産クラウドの挑戦

Chapter7 クラウドが描く未来予想図


本書を読んで少し驚いたのは、Googleのサーバ保有台数の多さである。セールスフォース・ドットコムが1000台、Amazonが10万台に対してGoogleは300万台保有している(推定)。その圧倒的な力は、保有台数だけではない。精神にも現れている。
Googleは、もはや見ている視点が他の企業と違うのである。
僕達の情報をほぼ全てグーグルに預けるという時代は近いと思う。銀行にお金を預けるのにリスクを感じなくなるのと同様に、個人情報をグーグルに預けるのが当たり前の時代になってくるだろう。その良し悪しは置いておいて、夢のないお堅い銀行に大事なモノを預けるよりも、夢のある企業に預けるほうがエキサイティングなのは間違いないだろう。

それでも僕は下を向く

  
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先日面白い記事を発見しました。 世界的に有名なバイオリニストが覆面でワシントンの地下鉄構内で路上演奏を始めたが、立ち止まる人があまりいなかったようです。彼がコンサートをすれば、高いチケットを手に入れて多くの人がやってるほどの実力者です。 僕たちは高いものは良いとか、安いものに価値はないと言ったフィルタリングを無意識のうちにしてしまって、自分で吟味することを怠っているのかもしれません。 また、日常に追われてふとしたキレイな景色や音色に耳を傾けていないのも事実です。 それでも僕は下を向いて歩きます。 下というのは手に持ったiphoneのことです。 例えきれいな情景や音色をスルーしてしまったとしても、手に持った画面は僕を求めている世界へと連れていってくれます。 知らない単語があれば教えてくれるし、最新の音楽を聴かせてくれたり、本を購入してくれたりします。綺麗な情景を見逃すリスクを負っても、やはりそのリスクをヘッジして有り余るほどのものがそこにはあります。 自然物が美しいといわれますが、人工物だって神からすれば自然物です。 手のひらから発せられる美しさを求めて、今日もまた下を向いて歩いていきます。

思考実験 30年後の日本

  
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東京某区の1等地に私は住んでいる。
土地は所有という概念からシェアという概念に変わり、土地代は安くなった。私が住んでいるのは200階建てのマンション。耐震に優れ地震が起きてもほとんど揺れない。朝、テレビをつける。100インチの空間タッチパネルで操作が可能なテレビだ。神経接続もなされていて、今日の天気が気になった瞬間に天気予報に切り替わる。天気予報のアナウンサー曰く「今日の天気は晴れ、しかし夜中の1時から3時のあいだに降水量5ミリの雨を降らせる予定です。」そう、気象学の発展で大気は操作可能になった。
インフラは都心に集中的に整備されている。環境やコストの合理性を考慮した政策により高齢化した地方はゴーストタウンと化し、自然が戻りつつあり、いくつかは観光地として栄えている。
今日の仕事は新しい電子著書の打ち合わせだ。いまや、企業はグーグルやアップル、アマゾン等の超巨大企業しかない。ほとんどの企業はクラウドによるインフラの整備、労働の知識化に伴ない個人事業主といった形態に変化した。継続的な仕事はほとんどなくなり、その時々によりSNSを利用した呼び掛けで人材が集まりプロジェクトごとの仕事をする。
自動運転タクシーに乗り、10分ほどでつく。都心部の道路と歩道は完全に分離され、自動車事故は激減した。某タワービルのレンタルオフィスで打ち合わせ。それ以降はネット上でのやり取りが主になる。通勤という概念がなくなって朝夕のラッシュなど懐かしい記憶でしかない。
昼過ぎに家に帰る。電子化やシェアの概念の発達により、家の中はほとんど物がない。かつては多くの不動産コストの掛かっていた本は電子化により、薄いタブレット端末に全て収まっている。
買い物は全てネットで済むようになった。ECが普通になり、食べ物だって生活用品だって注文したらすぐ届く。服の購入は、あらかじめ設定しておいた画面上の自分でいくらでも試着可能である。
夜はSNSで知り合った趣味の合う友人と食事をする。SNSのおかげで逆にリアルの友達が増えた。ITの発達により人は労働から解放され、ベーシックインカムの政策により仕事をするかしないかは自由な選択となった。再生医療と予防学のおかげで病気もほとんどなくなり、まさに30年前に思い描いていたとおりの未来になったとさ。

本は、これから 書評

  
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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。当ブログが少しでもみなさまのお役に立てることを願いながら今年もやっていこうと思います。

本は、これから (岩波新書)

今年、初読書として選ばせてもらった本です。テーマとしては、電子書籍の波が来ている現在、本という媒体が今後どう変化していくのか37名の人がエッセイとして書き下ろしたものをまとめたものになtっています。
個人的には、成毛さんが書いたものを読みたくて購入しました。37名もいれば様々な意見があって、非常に面白かったです。

個人的には、幸福書房社長の岩楯幸雄さんが書いた「本屋をめざす若者へ」が面白かった。電子書籍が一般的になっていくにつれて、膨大な不動産コストを抱えている大型書店が生き残っていくことは難しく、ニッチなサービスを提供できる小型書店が小さいなりにも生き残っていくという著者の考えは、当たっていると思う。ただ、わざわざ身体的に移動して本を選ぶというメリットがない限り、小型書店も存続は厳しい。
こういった事態の中で、電子書籍に移行するあまり、紙の本の需要がありながら、それを出版できない世の中が来るのは少し寂しい。そこで考えたのだが、電子書籍を紙の本にできるサービスはどうだろうか。有名な装丁家に装丁をお願いできるとなれば、ますます需要があると思うのだが。自分だけの思い出の一冊を作るにはもってこいだろう。
ただ、アマゾンが現在の出版社のような役割を担って、書籍の活字データを自由に使えるようになったら、紙の本にして発送するサービスは確実にやるだろうから、そこの差別化が難しいところですね。
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