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これからは個人で働いていく時代である。これには明確な理由があって、一般的な会社のようにある程度人数が集まったり設備を整えたりして仕事をするのは外部コストを下げるためである。外部コストとは例えば、繁忙期に人手が足りないから一時的にバイトを雇おうとした場合の面接にかかる時間やそれに割かれる人員のコストである。ただ闇雲に外部コストを下げようとして何でもかんでも自社内で済ませようとすると内部コストが嵩んでくる。ここでいう内部コストとは正社員を多く抱えるのに必要な経費や設備の維持費などである。(現代の金融入門 [新版] (ちくま新書) )
ここでIT化がキーポイントになってくる。メールやSNSの発達によって欲しい人員や必要な設備があれば、検索するだけで以前よりもすぐに辿りつける。 また仕事に必要なパソコンは高性能のものでも年々低価格になってきており、サーバ等のインフラもクラウドの発達によって自社で保有しなくても良くなり、ある程度の規模の活動を行うコストが格段に少なくなった。つまり外部コストが大幅に下がった結果、内部コストも縮小していくようになるのだ。
10年先を考えると会社で働くといった概念が今よりも薄くなり、プロジェクトごとに仲間を集めたり個人で仕事をしていく人も増えていくだろう。このことについては僕自身1年以上前から言い続けていることだ。
そういった働き方が増えてきたときスムーズにワークスタイルを変えれるようになるには、今から少額を貰って働くような仕事をしてみるといいと思う。
プログラマであったら簡単なバグの修正でもいいし、データベースのインストール作業でもいいだろう。そういった知識がなくても普通の人がTwitterのアカウント作成を手伝ったりするのでもいい。とにかく小銭をかき集めるような仕事をする感覚を持っておくことが大事だ。個人の時代になると、少数の人が大部分の仕事をこなすようになっていく。もちろん年収の差も今まで以上にひらいていく。そんな状況の中で、今まで会社から言われたことしか仕事をしてこなかった人達は途端にやることがなくなり途方にくれてしまう。やりたくても仕事が無い・やりたくても何をしていいかわからないといった状況が必ず出てくるのだ。そういった時に、短時間の少額の仕事をマルチにこなせる力を持っていることは大いに強みになる。
それにはPayPalのようなメールアドレスの情報のみで少額決済できるシステムが不可欠である。そしてまとまったお金を特定の所から得るのではなく、少額のお金を複数の所から得る新たな金融リテラシーも必要である。
日本では、お金は銀行に預けるのが当たり前になってるが、銀行にとって預金者からのお金は負債であって「預金者は銀行に投資している」といった理解が正しい。なので本来であれば銀行にお金を預けるといった方法は資産運用の一手段でしかない。日本の銀行はものすごく低金利であるのに日本人は何も考えずに銀行にお金を預けている。こういった現象はお金に対するリテラシーの低さを現していると言っても過言ではない。
少額決済の文化が根づいている国はあまり見当たらない。経済が縮小している日本だからこそ、これから訪れるであろう少額決済時代に対していち早く取り組んでもらいたいものだ。




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