書くと言って書いていなかったこの前の記事の続きを書きたいと思う。

ほんとに停電が怖いのは夏

その前に確認しておきたいのは、停電が起きる可能性があるのは電気使用量がピークの時のみであるということだ。それは冬場であれば18~19時くらいであり、夏場は14~16時である。
そして大前提として知ってほしいのは、電気は貯めておくことができないのである(正確に言うと貯めておくのにものすごくコストがかかるので採算が合わない)。つまりピーク時以外の節電は停電を避ける意味においては無意味であるし、ましてや東京電力管外の地域の節電も無意味である(変電所が100万キロワットまでしか対応できないため)。不必要な節電は経済を停滞させる要因なので、自粛ムード同様、いきすぎにならないように注意が必要である。
夏場のピーク時間は昼を過ぎて最も気温が高くなる時間であって、この時間帯にエアコンが止まってしまうのは非常に辛い。僕らみたいにある程度若い人なら辛い程度で何とかなるかもしれないが、お年寄りにとっては熱中症で命を落とす危険がある。去年に東京で発生した熱中症患者は4,679人と全国でトップである。そして年齢別に見るとお年寄りで最も熱中症になりやすい場所は自宅なのだ。
計画停電を行えばその地域に住むお年寄りは非常に危険にさらされるし、東京全体が停電してしまえば経済面でも大打撃を蒙るのでどのような形であれ停電は避けたいものである。

では停電を避けるためにはどうすれば良いのだろうか。

先日、タイがガスタービン発電所2基を無料で貸し出してくれるというニュースがあった。それでもまかなえるのは24万世帯であって十分な量とはいえない。火力発電の復旧やガスタービン発電の稼動、古い火力発電所の稼動等を合わせても最大でまかなえる電力は4600万キロワット程度である。例年の夏場の最大電力需要は5500万キロワット程度であるので、約900万キロワットほど足りない計算になる。そして去年のような猛暑になると不足電力はさらに大きくなるので、それを考えると1500万キロワットほど足りないと言える。

今回、東京都民が一丸となって取り組んだ節電で浮かせられたのは500万キロワットであることを考えると、もっとドラスティックな対応策が必要だと言える。

そこで、提案したいのがサマータイム導入、超クールビズの推奨、深夜労働、関西移転の実施である。
サマータイムとは単純に時計の針を1時間進めるのである。サマータイムを実施することによって、朝の涼しい時間帯を有効利用でき、仮に昼間に停電や節電活動を行ったとしてもある程度カバーできる。しかし、効果は非常に限定的であると思われるので僕の中の優先度としては低い。

超クールビズとは、スーツをやめて半袖半ズボンで仕事をすることを国として推奨することである。主に男性向けになってしまうが、女性にも恩恵があると思っている。夏場でもスーツを着用することで、職場でガンガンに冷房を使う暑がり男性は多いだろう。汗を流しながら仕事をするのは見苦しい上に効率も悪いので、女性はカーディガンのようなものを羽織っている場合が多いと思う。男性が薄着をして、冷房の温度を上げることによって無駄な電力消費を避けることができる。

深夜労働は、僕が最も実施して欲しいと願うものである。なぜかというと夜間は電力が余っているからである。火力発電は止めたり消したりできるが、原発は常に発電しているので上に電気は貯める事ができない。その余った電力を有効に使うのだ。例えば工場なんかは深夜稼動を推奨したり、お客様とコンタクトをとる必要のない仕事は深夜の涼しい時間にやるほうが効率が良い。僕は学生時代、深夜アルバイトをしていたが少し継続すればすぐ体はなれるものである。もともと朝が弱い人も多いわけだから、深夜労働は有効であると思っている。

関西移転はすでにGoogle社が行っていると噂で聞いた。関西圏は電力不足のおそれがないため、社員や会社の機能を関西に移動するのである。節電によって経済活動がストップしてしまうよりは関西でビジネスホテル生活をして活動するほうが大企業ならば利益が出る。今年は、関西のマンスリーマンションとかビジネスホテルは大繁盛するだろう。

以上の対策を全て実行したとしても、電力不足は否めない。しかし、すこしでも計画停電の地域が少なくなるようにするためにはこれらの対策が必要だと思っている。今回被災された方々が一日も早くもとの生活に戻るためには、日本全体の経済を元気にすることが必要不可欠である。そのためには、痛みを伴う節電ではなく”効率的で無駄のない電気の使用”が求められる。今回の地震がきっかけで日本は復活したと5年後10年後言えるように守りに入るのではなく、できることは何でも試してみる攻めの姿勢でこの夏の電力不足を乗り切ることを願う。