2011年12月
本書は自称’悪ふざけ連続起業家’の家入一真さんの現在にいたるまでの経歴やエピソードを書いた自叙伝である。僕は以前からどいういう経緯だったかは覚えていないのだが、家入さんをTwitterでフォローしていてその存在を知っていた。タイムラインの中で一際面白いことを呟いていて、僕は彼がどんな人物なのか、そしてちょくよく話題に出てくる’ペパボ’とは何なのか非常に興味を持った。
ペパボとは家入さんが起業した会社名で正式名paperboy&coの略称である。彼は以前新聞配達で住み込みのバイトをしていた経歴があって、そこからとった名前だという。ペパボの有名なサービスで言えば30days albumが挙げられる。そのほかにも都内にいくつかのカフェも経営している。もともとはIT系で起業したのだが、彼のジャンルに拘らない起業スタイルは非常にいち消費者として魅力的である。
家入さんがどういう人なのかというのは説明するよりも以下のtoggeterを読んでみるほうがわかりやすい。
家入一真( @hbkr )の「IVSに申し込んでも無く、泊まるあても無いのに京都に行ってみるテスト」
また最近ではoreponなるサービスを作っている。これは自分の時間やスキルをクーポンとして売るというサービスである。まだ立ち上げ当初だが今後の展開が非常に楽しみなサービスである。
そんな彼でも中学生の時突然、仲間からはぶられるようになったのち不登校になったり、両親が離婚したりと波乱万丈の人生を送っている。不登校になって部屋で引き篭っているときに夢中になったのがコンピュータであった。デザインやプログラミングといったスキルはその時培ったものが大きいようだ。そして彼はTwitterで
”自分の信じる物を独善的に作り続ければいいんだよ。プレゼン大会もセミナーも飲み会もパーティも出なくていい。もっとコミュ障でいい。”
とつぶやいている。これは起業家にむけての言葉だと思われるのですでに仕事をしているビジネスマンには直接当てはまるものではないだろう。しかし、コミュニケーション能力で自分の脳力をカバーするのではなくあくまでも技術やこだわりで勝負しろという彼のメッセージには非常に共感させられる。
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ペパボとは家入さんが起業した会社名で正式名paperboy&coの略称である。彼は以前新聞配達で住み込みのバイトをしていた経歴があって、そこからとった名前だという。ペパボの有名なサービスで言えば30days albumが挙げられる。そのほかにも都内にいくつかのカフェも経営している。もともとはIT系で起業したのだが、彼のジャンルに拘らない起業スタイルは非常にいち消費者として魅力的である。
家入さんがどういう人なのかというのは説明するよりも以下のtoggeterを読んでみるほうがわかりやすい。
家入一真( @hbkr )の「IVSに申し込んでも無く、泊まるあても無いのに京都に行ってみるテスト」
また最近ではoreponなるサービスを作っている。これは自分の時間やスキルをクーポンとして売るというサービスである。まだ立ち上げ当初だが今後の展開が非常に楽しみなサービスである。
そんな彼でも中学生の時突然、仲間からはぶられるようになったのち不登校になったり、両親が離婚したりと波乱万丈の人生を送っている。不登校になって部屋で引き篭っているときに夢中になったのがコンピュータであった。デザインやプログラミングといったスキルはその時培ったものが大きいようだ。そして彼はTwitterで
”自分の信じる物を独善的に作り続ければいいんだよ。プレゼン大会もセミナーも飲み会もパーティも出なくていい。もっとコミュ障でいい。”
とつぶやいている。これは起業家にむけての言葉だと思われるのですでに仕事をしているビジネスマンには直接当てはまるものではないだろう。しかし、コミュニケーション能力で自分の脳力をカバーするのではなくあくまでも技術やこだわりで勝負しろという彼のメッセージには非常に共感させられる。
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かつての世界は、地理的に近い範囲で「村」のようなコミュニティーを作って生活をしていた。そこには一般的に男が狩りをして女が子どもを育てたり料理をするという役割があった。体力面なのか遺伝としてなのかは定かではないが、それぞれの得意分野に特化した役割をもち、暗黙の了解のような交換条件が存在していた。
そのうち「村」と「村」で交易を行うようになった。A村でしかとれない果物をB村のめずらしい穀物と交換するようになったのだ。それがどんどん広がっていって、物々交換では非常に手間がかかるということで歴史上最大の発明とも言える「お金」が誕生した。お金が誕生したことにより、交換は食料や生活必需品に限らず、お金と労働力を交換したり、お金同士も交換するようになっていった。
交換することで自分ではつくることの出来ない料理を食べたり、自分だけでは一生辿りつけないような場所に旅行をしたりといった経験を非常に少ない交換価値で出来るようになった。
例えば、あなたがマクドナルドでたった数時間、客引きもなんの工夫もせずに働いただけで、膨大な敷地の中にものすごい仕掛けのある夢の国で1日中遊べるお金を手に入れることができる。
しかし、より少ないものでより多くのものと交換できるようになったことで、以上に書いたような大原則を忘れてしまっている人が多いのではないだろうか。
仕事においては交換する価値のあるものを生み出していないにもかかわらず、より良い給料を求め、将来の保証や仕事のやりがいまで求める始末だ。交換としての仕事とは本来与えられた仕事をきちんとこなす労働力を提供した結果、それに見合った対価を給料として得るものであり、そのオプションとしてやりがいを求めることは不可に近い。優秀な人はサラリーマンであっても労働を提供するだけでなく、さらに社会に価値を生み出す。 そういった積み重ねによって交換のハブとなり対価としてお金が入ってくる仕組みなのだ。
本書は、世界の繁栄がいかに「交換」によってもたらされたのかという事について書かれている。歴史的事象について書かれているものであるが、先ほど述べたように実生活にも応用のきく普遍的な真理がそこにはある。次回はその真理をもう少し視点を変えて、「目的を達成するための交換」についてのエントリーを書こうと思います。
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そのうち「村」と「村」で交易を行うようになった。A村でしかとれない果物をB村のめずらしい穀物と交換するようになったのだ。それがどんどん広がっていって、物々交換では非常に手間がかかるということで歴史上最大の発明とも言える「お金」が誕生した。お金が誕生したことにより、交換は食料や生活必需品に限らず、お金と労働力を交換したり、お金同士も交換するようになっていった。
交換することで自分ではつくることの出来ない料理を食べたり、自分だけでは一生辿りつけないような場所に旅行をしたりといった経験を非常に少ない交換価値で出来るようになった。
例えば、あなたがマクドナルドでたった数時間、客引きもなんの工夫もせずに働いただけで、膨大な敷地の中にものすごい仕掛けのある夢の国で1日中遊べるお金を手に入れることができる。
しかし、より少ないものでより多くのものと交換できるようになったことで、以上に書いたような大原則を忘れてしまっている人が多いのではないだろうか。
仕事においては交換する価値のあるものを生み出していないにもかかわらず、より良い給料を求め、将来の保証や仕事のやりがいまで求める始末だ。交換としての仕事とは本来与えられた仕事をきちんとこなす労働力を提供した結果、それに見合った対価を給料として得るものであり、そのオプションとしてやりがいを求めることは不可に近い。優秀な人はサラリーマンであっても労働を提供するだけでなく、さらに社会に価値を生み出す。 そういった積み重ねによって交換のハブとなり対価としてお金が入ってくる仕組みなのだ。
本書は、世界の繁栄がいかに「交換」によってもたらされたのかという事について書かれている。歴史的事象について書かれているものであるが、先ほど述べたように実生活にも応用のきく普遍的な真理がそこにはある。次回はその真理をもう少し視点を変えて、「目的を達成するための交換」についてのエントリーを書こうと思います。
繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)
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