ITコンサルジャンキー

ITコンサルが日々感じたことをネタにしたりしてます

2012年08月

僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる   松井博

  
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アップルは現在において、世界一と呼ぶにふさわしい企業である。

製品の人気もそうであるし、多くの人が憧れを持ち注目している。

アップルで働く人たちは、まさに”ど”がつくほど優秀であるというのは想像に難くないが、一体どのように優秀なのかと言われるとあまりピンとこない。

コミュ力、知識、教養、行動力、創造力等、優秀に必要な条件というのは様々あるのだがそれを具体化して、どのようにその力があってどのようにその力を使って仕事することで他の人よりも優秀に仕事が出来るかということはあまり理解されていない。
 
その一端を垣間見ることができるのが本書である。

しかも著者はその”ど”優秀な社員を束ねる管理職であった人間なので、その信ぴょう性は非常に高い。ただ、優秀な人というのは何でも一発でこなしてしまうという印象を持ってしまいがちなのだが、本書を読む限りいくら優秀でも大切なのはトライアンドエラーを繰り返し努力をすることであるというのが垣間見ることが出来る。

もう少し早めに読んでおけばよかったなとちょっとだけ後悔した。

責任者が出てきてくれたので、次はプログラマが登場してくれることを密かに期待している。

僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書)
松井博
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一発逆転への欲求

  
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いきなり断言するのもなんだが、世の中人気のあるものは必ず一種の「一発逆転」への希望を有している。

変身ベルトに始まり、Wi-Fiルータ、ノマド、会社、食器、本に至るまで人気のあるものは必ず「一発逆転」を思わせる仕組みが働いている。

これを使うことで強くなれる、YouTubeがサクサク見れる、しがらみがなく好きなことをしてお金を稼げる、厚い待遇を受けながらスキルアップできる、レストランのようなおしゃれな食卓が出来上がる、お金持ちになる習慣を身につけることが出来るといった具合だ。

そして、どれだけそのモノたちを欲したときに想像した理想と現実が乖離していようと、人は飽きることなく次から次へと「一発逆転」を欲していく。

時間についても同じで、休日が待ち遠しいのは、時間があるから家族と建設的な時間が過ごせる、プログラミングについて勉強できる、積ん読してある本が読めるといったところだろう。

自分自身には非がないが、ほんの少し何かが足りないせいでこんな思いをしていると思わせる”何か”がそれらなのだ。

僕自身も例外なくそれらを追いかけている。

すごいプログラマになるためには、マシン語を勉強しよう、CPUの仕組みを理解しよう、ネットワークに強くなろう、DBのチューニングができるようになろう、kernelのソースを読み込もう・・・と思いだしたらキリがない。

色々手を出した上げる結局本当に身に付けられていない現状に辟易とすることがある。

Appleはシンプルにそして一つのことにフォーカスしたからこそ成功したという話を最近本で読んだ。
僕がアップルで学んだこと

シンプルに考えフォーカスしようとすると、人生はいくらあっても足りないのではないかと思ってしまう。

先ほど例に挙げた一発逆転を想像させてくれるモノたちは、数ヶ月、いや数日、時には一瞬で自分を変えてくれる思わせてくれるのに、自ら誠心誠意それを実現しようとするとあまりに無為に過ぎた時間を悔い、そして今後途方もない時間を有することが分かってしまうからだ。

それがわかった今だからこそ、僕は一発逆転には安易に乗らないように心がけている。

あまり精神論は好きではないが、入部当初の新入社員がボール拾いをするように、最初は誰でも小銭拾いをしなくてはならない。都大会の決勝でかっこよくゴールを決めるように何かを為すためにはやはりそこが原点になるのではないだろうか。

まずは身近にいる誰かを喜ばす何かを作る。

一発逆転のモノたちを吸収するよりも多くの時間を有するが、 最近歩き出した自分なりのこのプロジェクトは、今までよりも多くのリターンをもたらしてくれる。


・・・・という今までと少し角度の変えた一発逆転に勤しむ自分を綴ってみた。


いろんな意味でどこまで入り込めるかそれだけをテーマにっやてる THA BLUE HERB


マックジョブを辞めて、専門知識を身につけたいと希望する君に

情熱の階段 日本人闘牛士、たった一人の挑戦

  
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よくあるサクセスストーリーなのだろうと思いながら本書を手にとった。

しかし、書かれている内容は(闘牛士にとっては)小さな成功と大きな失敗をかなりの時間軸の中で繰り返す著者がいた。

数年で株式上場したとか、そういったサクセスストーリが出回っている昨今においては珍しい作品かもしれない。

僕の闘牛に対する予備知識といえばスペインで有名な牛を相手にするところを娯楽として観覧するといったことだけである。しかし、その予備知識は実際の闘牛とは少し違っていた。

闘牛とはスポーツであり伝統であり牛に対する敬意を表すものなのだ。

私が驚いたのは、闘牛に使う牛はムレタ(赤い布のやつ)と人間をすぐに判別できるようになってしまうため1回の闘牛にしか使えず、それゆえに最後に剣で殺すということだ。

牛と真正面から戦う姿は美しい。そして、最後に敬意を持って牛を殺すという姿はもっと美しいではないか。

ぜひとも夏休み読む本に選んでみてはいかがだろうか。

情熱の階段 日本人闘牛士、たった一人の挑戦
濃野 平
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