以前参加した「ビジネス書ぶったぎりナイト」で紹介された本を一つずつ書評すると宣言して早数ヶ月。
『ビジネス書ぶった斬りナイト』で紹介された金持ちになるための本20選
ようやくその中の一冊を読みました。
まずはじめに手にとったのが
ドキュメント サラリーマン (新潮文庫)
初版は昭和59年で僕がまだ生まれていない非常に昔の本です。
たまにこういった古い本を読むことがあるのですが、毎回思うのは「今と大して変わらないな」ということです。
もちろん当時と今では仕事の内容や仕方や仕組みなどは劇的に変わっているのかもしれませんが、そこに関わるのはあくまでも人間であって、感情的な部分というのは今後十数年後も基本的には変わらないのだなと思います。
本書で紹介されているサラリーマンのように、自分の仕事に疑問を持ったり昇進に疲れて体調を壊したりという人は現在でも同じようにいます。時代が変われど同じような悩みを持つ人が存在し続けるということは、当時と今とで変わったものではその悩みを解決するには至らないということを教えてくれています。
PCのメモリが強力になったところで、余暇が増えるわけではないし職場でのストレスを減らす要因にはなりませんし、ウォーターフォール型の開発手法からアジャイル開発に切り替えたところで昇進しやすくなるわけでもありません。
新しい働き方でも同様です。ノマドになったからってサラリーマンより自由になれるかというとそうではなくて、大半の人はワープア一直線だったりします。
結局、社会で働いている以上悩みが発生するのはやむを得ず、それをすべてクリアすることは困難であるのでしょう。そこで大事なのは悩みとの付き合い方であったり、逃げ方であったりすると思います。わずか数十年ではありますが、悩みの対処法はどういったものが効果があってどういったものが効果がないのかというとても貴重な歴史的資料の一つが本書であると思います。
まずは自分の中での優先順位を決定し、それを優先することで発生する新たな悩みや結果を自分なりに考えて実践に移す。そんな大切なアクションに一役買ってくれる本ではないでしょうか。