失われた10年の真因は何か (エコノミックスシリーズ)
東洋経済新報社 売り上げランキング: 235756
様々な経済学者の主張とその主張が欠けている部分をこれ1冊で網羅できる。失われた10年が15年20年と長引いていく(る)と言われているが、僕の意見としては”労働環境の硬直性”がもっともな原因だと思われる。企業に一度入社すると一生をそこで過ごす人が多い。労働年数を40年とすると、40年間も継続的に生産性を維持できる分野は殆ど無い。大事なのは企業の新陳代謝であって、ゾンビ企業を延命し、そこで働く人を保護するような政策は毒だ。 本書は決して入門書ではないが、経済学を勝間和代や池上彰などの偏った人物からしか学んでいない人には必読書だと言える。