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本の価格の1000倍は価値があると思って良いだろう。なぜなら大前氏は海外で講演をするときの1本のギャラは旅費・食事代を含めずに500万円である。本書の価格は1800円。しかも本書の内容は、あまり世界の情勢に左右されづらい言わば普遍的な企業戦略のコア部分の解説なので、実際の価値としては本代の1000倍はくだらないだろう。
起業して成功した人の話を聴くと、その意思決定が予言に近いものであることに驚かされることが多い。後になってみると、それぞれの意思決定は非常に論理的である。しかし、意思決定をする本人は、その当時あまり詳しい分析を行っているわけではない。ただ未来についていくつかの想定をし、不確実なことが多くても次々と正しい意思決定をすることに成功している。ということは、起業家は単に賭けに勝っただけなのだろうか。 とんでもない。経営の意思決定は、たとえばルーレットのような確率論とは根本的に異なるのだ。なるほどそのような意思決定では、分析に使える時間やお金は常に限られているため、不確実な要素に関して判断をしなければならないが、判断というものは合理的な推論に基づいて行うことが可能である。事実、先見力のある経営所の意思決定が一貫して成功している場合には、明確に区別できる順序を追ったパターンが存在している。具体的には、常に五つの条件を満たしていなければならない。この五段階のステップに従った起業家こそが、先見力のあるビジネしマンとして知られているのである。 |
五段階のステップの詳細は本書で確認してもらうとして、伝説のコンサルである著者のこの言葉を聞くだけで、十分価値のある本であることは火を見るよりも明らかである。




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