Add to Google
Subscribe with livedoor Reader
My Yahoo!に追加
はてなアンテナ登録



このエントリーをはてなブックマークに追加

福島原発の影響で原発使用そのものが見直され、太陽発電は風力発電など一般的にクリーンといわれる「自然エネルギー」に移行するべきだという声が日に日に大きくなっている。

しかし、自然エネルギーはまだ必要電力量を満たすには不十分である。自然エネルギーはいわば金持ちの道楽である。最近はやりのエコツアーやエコライフというのも金持ちの道楽であることを理解しなくてはならない。お金持ちは自然エネルギーによって電気代が上昇しても何ら影響はないし、電力を賄えずに大停電が起こると、2〜3日はそれを愉しむかもしれないが、飽きればすぐに電気が安定供給されている所に移動してしまうだろう。

ほんとうに困るのは電気代が上がることで生活が圧迫される人や移動にあまり自由がきかない人達なのである。そして不安定な電力では企業はその土地を離れていく一方で税収も下がり、住人の生活水準もさらに下がってしまう。そうするとやはり困るのは金持ちではなく、先ほど述べたような人達なのである。

原発を止めた後の電気の賄方を一切主張せずただ原発反対を叫びながら歩く醜態を晒す集団はさておいて、大事なことはここで原発を止めてしまうことではなくて、古い原発を新しいものに変え、放射性廃棄物を他国に輸出する合理性を理解することである。

 自然エネルギーもあと数十年すれば、発電のコスト低下が見込めるかもしれないが少なくとも現状での移行は厳しいものがある。今国民に求められるのは、自然エネルギーに移行する際のリスク・火力発電を増やすことで生じるリスク・新しい原発の安全性を正しく理解して電力のポートフォリオを組むことではないだろうか。