有難いことに前回のエントリーでいくつかコメントを頂きました。ネタで書いたものなので中身に関する批判は良いとして(せめて購買力平価くらいは考慮したほうが良かったのだけれども、めんどくさかったw)、「プログラミングなんて誰でもできる」的な発言は確かに不適切だったかもしれません。リーマンプログラマーの域を脱していない僕がリーマンプログラマーの視点で書いたもので、決してGoogleやGREEなどでバリバリ活躍できるようなスペシャリストの方のことを言ったのではないということだけご理解お願いします。

ということで、リーマンプログラマーのみなさんは今からスペシャリストになるのは非常に難しいということを理解した上で、しっかり稼げるようになるにはゼネラリストを目指すのが最も効率的と言えます。僕もゼネラリストを目指してしっかり勉強し直そうと思います。

そこで今日はゼネラリストに必須である、問題解決能力について少し考えてみたいと思います。

世の中にはたくさんの企業があります。企業と言っても、アメリカ国以上のキャッシュを保持しているAppleから地方のニッチな企業まで色々ありますが、事業を行うに際して問題を抱えていない企業はほとんど無いと思います。

”事業を拡大するにはどうしたら良いか”
”社員のモチベーションを上げるにはどうしたら良いか”
等、程度の差こそあれ問題は常に解決してはまた新たに出てくるものです。世の中にコンサルタントと名乗る人が数多いるのも、問題解決が決して消えることのない需要のあるものだからでしょう。

小さい企業であれば、多額のフィーを要求するコンサルタントを雇うわけには行きませんから、役員や社員で解決策を考えるわけです。例えば、残業が日常化してしまっていて定時に帰れずに社員が疲れきっているという問題を抱えてるとしましょう。そこで出てくる解決策というのは軒並み以下のようなものだと思います。

・始業時間を早める(定時までの勤務時間を増やす)
・仕事中のネット閲覧を禁止する(勤務に必要のない時間をなくす)
・なるべく効率化出来る方法を模索しながら仕事する(効率化を進める。ただし具体的な対応策はなし)

もちろんもう少しちゃんとした解決策が出てくると思いますが、単純化すると以上のような結果になるでしょう。しかし、これらの解決策は本質的なものではありません。本質的な解決策に到達できない要因は、事象を元にそのまま解決策を考えてしまうことにあります。

なので事象→解決策ではなく、事象→事象の抽象化→解決策の具象化→解決策というように途中のプロセスを入れて考えてみましょう。

例で言うと、残業が多くなっているというのが事象に当たります。そこで、なんで残業が多くなっているのかを考えて事象の抽象化をしていきます。

まず考えられるのが「人員は足りているか?」です。もし人手不足であるなら人員を補給することで解決します。

人員は足りているのなら次に考えられるのは「仕事の要件に対して担当者のスキルが伴っているか?」です。もしスキル不足であるのなら、人材教育を重点的に行うことで解決します。

 もう少し事態は複雑で、社員の仕事へのモチベーションを不足だとしましょう。先ほど挙げた例だと解決策の具象化は簡単でしたが、モチベーション不足はなかなか一筋縄では行かなそうです。そこで、事象の抽象化をした時のような設問を考えます。「仕事に集中できる環境が整っているか?」「給与体系に不満があるか?」等の設問が浮かんでくると思います。もし給与体系に不満があって、その理由が、頑張って仕事をこなして早く帰るよりもだらだら仕事して残業代を稼いだほうが得だからだとしたら、仕事を早くこなすインセンティブを上げる給与体系にすれば良いということになります。

いずれにせよ、最初に考えた解決策と同じような解決策は生まれてきませんし、後者のほうが解決策として説得力があるのは一目瞭然だと思います。

今回は単純な問題を例にとったので、普段からそういったプロセスを踏んでいるというぞと言う人も多いかもしれませんが、大事なのは実際の企業が抱えているようなもっと複雑な事象に対して、正しいアプローチで説得力のある解決策を考え出せるかということであるということは言うまでもありませんね。

参考:企業参謀―戦略的思考とはなにか
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